2月15日は、お釈迦様が亡くなられた日『涅槃会』です。『涅槃会』では、『釈迦涅槃図』の掛け軸をお掛けして、おまつりするのが習わしです。
当山も本堂にて2月に飾らせて頂いております。
この『涅槃図』にはさまざまな菩薩や弟子、動物などが描かれています。
お釈迦様が亡くなられたのは、2月15日の真夜中の事と言われております。
そのため、図の上部中心に大きな満月が描かれております。
またお釈迦様の横たわっておらえる寝台を取り囲んでいる大きな樹木は沙羅双樹です。お釈迦様が亡くなられた時、8本のうち半分の木は悲しみのあまり枯れて白くなり、残りの木は花を咲かせています。
沙羅双樹の花は咲いてもすぐに散ってしまうことから、人の命のはかなさを表現していると言われております。
お釈迦様が説かれた最後の教えは『すべてのものはうつりゆく。おこたらずに精進しなさい』でありました。クシナガラの沙羅双樹の木の下で、肉体としてのお釈迦様はお亡くなりになりました。しかし、その教えは時を超えて私たちに伝えられています。
その意味ではお釈迦様は、お亡くなりになられたけれども、教えを説くために時を超えた永遠の旅にでられたとも言えます。涅槃会を迎えるにあたり、私たちはお釈迦様が説かれたたくさんの教えに出会えたことを喜び、その御恩に感謝するためにも仏法を学び、信じ、実践することが何よりも大切なことでないかと思います。